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ブログ
天空の茶会
茶室建築専門 株式会社リンクス・ホリの代表の堀です。
2023年6月3日土曜日、快晴の蓼科車山高原のふもと、標高約1400メートルにある蓼科山荘で
「天空の茶会」が開催され、僭越ながら釜をかけさせていただきました。
山荘の家主で主宰者の方は昨年、東京都内にあるご自宅の茶室リフォーム/茶室建築をさせて頂いたお客様です。
茶会開催前夜の食事会と茶会の準備
前日は耐風の影響であいにくの豪雨で開催も危ぶまれる中、対策を取っての開催ということで私も前日に
埼玉から移動。参加者の皆さんも蓼科山荘に集合されました。
茶会 開催前夜、顔合わせもかねて山の幸での食事会、そして翌日は早朝から茶会の準備。
願いが通じたのか朝から晴れ渡り、近くの車山の山頂も済んだ空気でとても爽やかで、静かな佇まいです。
この時期でも高原の朝は涼しく、暖房が必要なほどでした。
奥様のおいしい朝食の後、まずは、茶会の席づくり。
茶席となる大きなベランダの床掃除から行いました。
ロケーションが素晴らしく、床の間が意味をなさないほどの圧倒的な自然が迫ってきます。
まさに天空の茶会といった趣です。
とりあえず床の間と点前座を設え、お客様席は畳席と椅子席の4名席。
テーブル・椅子を運び込んだりの重労働。そして、風炉に灰を入れ炭を起こし湯を沸かす...
いつも思うのですが、やっていることはキャンプとあまり変わらずなのです。
なんとかかんとか即席の茶席が出来上がりました。
素晴らしいロケーション。山の水で濃茶を
驚いたのは、この時期セミが鳴いていることです。しかも大合唱で。
はじめての経験ですが、春セミとご主人が教えてくれました。
そんな圧倒されるなか、山の水で濃茶を一服点てさせて頂きました。
ご主人ご夫妻や参加されたお客様に、喜んで頂けて良かったと思っております。
大変お世話になり、ありがとうございました。
茶会の後は、ビーナスラインで車山高原までご主人のガイドでドライブ。
心に残る、素敵な「天空の茶会」でした。
記:堀政孝
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堀政孝プロフィール
担当:茶室デザイン、監修、茶道教室、企業研修など
石州流野村派という武家茶道の流派の家元業をしている、弊社の代表です。
茶室設計のご依頼をいただきますと、まずは堀がお話を伺うことになります。
最近ではお茶室竣工後の使い方や、茶室開きのお茶会のご相談も多くいただいています。
使いやすい茶室、こだわりの造作など、茶室建築全般について
なんでもご相談ください。
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(管理者) 2023年6月19日 12:41
【賃貸OK】組立式の茶室リフォーム
こんにちは、いつでも茶室リフォームの無料相談を行っているリンクス・ホリです。
賃貸の集合住宅にお住まいのお茶人のみなさま、
「戸建でないと、持ち家でないと、茶室を持つのは難しい」
とお考えではないでしょうか?
文化財のお茶室のようにお庭に離れの茶室を建築することは、
東京近郊の住宅事情ではなかなかハードルの高いことかと存じます。
埼玉・東京・神奈川を中心に茶室リフォームを行ってきたリンクス・ホリでは、
壁や床を傷つけない、原状復帰可能な組立式茶室の施工ができます◎
港区のタワーマンションに施工した組立式茶室を例をご覧ください。
BEFORE
AFTER
こちらは洋室の入口正面に壁が出ている変形型のお部屋でしたので、奥の真四角の空間に四畳半茶室を造作し、入口側にはステップを仕込みました。
■POINT1:既存の壁や床を傷つけない施工方法
フローリングの上を合板で養生し、その上に炉壇分の高さを上げた床を施工していきます。
梁も自立しています。
■POINT2:デッドスペースを収納に
畳の寸法に合わせた際に生まれる余剰空間や、床下に収納スペースを設けることができます。
ちょっとした空間でも、増えていく茶道具の収納に重宝します◎
こちらは壁面に薄型の稼働棚を造作しました。
掛物や茶入れなどの大切な茶道具の収納に便利です。
■POINT3:床柱・各種約釘を備えた壁床
一般的な壁床は室内の壁の廻縁(天井と壁の間に回した木の縁)に軸釘を打つのみであったり、
軸釘の上に竹をあしらったのみのものがよく見られますが、
リンクス・ホリでは様々な床飾りに対応できるよう、床柱と幕板、花釘や中釘などを備えた壁床をご提案しております。
それぞれのご自宅に合った、使いやすい茶室の間取りをご提案させていただきます。
ご相談は無料ですので、ぜひ一度お問い合わせくださいませ◎
記:ワタヌキ
ワタヌキプロフィール
担当:広報、雑務、茶と家プロジェクト
茶道歴15年、建築業界歴1年の新人です。
裏千家茶道専任講師、茶名宗望。
茶室建築業務サポート、茶と家プロジェクト担当。
(サイト管理者) 2023年5月18日 17:25
【竣工レポート】足立区R様邸 使い育てる茶室
東京・埼玉を中心に茶室建築・茶室リフォームを行っているリンクス・ホリです。
足立区の戸建て住宅の洋室を八畳広間茶室にリフォームいたしました。
こちらの施主様は米国から来日され裏千家茶道学園に入学され、卒業後は日本の大学で教壇に立ちながら茶道の指導もされているという方。
貸茶室などでお稽古をされていましたが、ご自宅購入を期に、充分にお稽古ができるご自身の茶室を作りたい、というご依頼でした。
竣工した茶室
基本を押さえた品のいい八畳広間茶室です。
工事が年末年始に掛かるということで初釜にも間に合うようにという工期の都合と、ご予算のある中で、リンクス・ホリでは「優先順位を決め、段階的に造っていく」ことをご提案いたしました。
お客様とのお打合せを重ね、今回の工事で行うことになったのは以下の通りです。
・洋室→フローリングに炉を切り、畳を敷く
・床の間・収納の造作
・クローゼットを撤去し、室内に廊下動線を造る
・出入口の建具建て込み
一つ一つ丁寧な仕事と材料の積み重ねで、品のいい茶室に仕上がりました。
逆に、茶室を使いながら徐々に造作していくことになったのは以下の通りです。
・窓の障子→当面はロールスクリーンで対応
・土壁左官工事→左官風クロスで対応
・水屋造作→別室を水屋にすることをご希望でしたが、
大規模な水道工事が必要な建物構造だったため今回は保留。
・エアコン目隠し
初期コストや工期を抑えた茶室リフォームをご検討の方はぜひご参考にしてください。
その他、使いながら「こうしたい」といったご要望も出てくるかと思いますので、
その都度ご相談いただき育てていくことを愉しんでいただければ幸いです。
【茶室のビフォーアフター】
こちらはもともと少し珍しい10畳という広めの寝室が一階にある間取りで、
八畳広間+廊下を室内に造る計画といたしました。
寝室奥側に床の間を造作
入り口側はクローゼットを撤去し廊下を造作する予定に。
クローゼット内にあった柱は構造上残す必要があること、
既存の出入口と新規に造作する入り口の関係性についてお客様にご納得いただくため、
スケッチを描きイメージをお伝えしました。
クローゼット部分の工事後はこのように仕上がりました。
構造柱には化粧板を貼り、一見すると新品の無垢材に見えるように仕上げました。
既存のドアがあった部分(右)とクローゼットの有った部分に新設した開口部(左)
壁色に合わせた太鼓襖を一枚入れ、普段は右側に置き壁に馴染むようSにしています。
茶室側から廊下側を見た様子
吐き出し窓の外から見た様子
扁額を掛け、躙り口のように使っていただくこともできます。
障子から茶室を伺う
明るく品のいい空間が広がります。
【お客様の声】
他の茶室専門でない工務店様との相見積もりを取られ、弊社は費用の面では不利でしたが、
「大工さんや堀社長のプロフェッショナルな知識や技術、設計担当者のKさんの親身な対応でリンクス・ホリに頼んでよかったと思いました」と仰っていただきとても嬉しくおもいました。
竣工したお茶室でおもてなしいただきました。
お客様が茶室を愉しんでお使いいただいている様子を拝見できるのが何より嬉しいです。
R様、施工業者のみなさま、大変ありがとうございました!
記:ワタヌキ
ワタヌキプロフィール
担当:広報、雑務、茶と家プロジェクト
茶道歴15年、建築業界歴1年の新人です。
裏千家茶道専任講師、茶名宗望。
茶室建築業務サポート、茶と家プロジェクト担当。
(サイト管理者) 2023年4月24日 09:21
【竣工レポート・お客様の声】和と洋を繋ぐガラリのある茶室
東京・埼玉を中心に茶室建築・茶室リフォームを行っているリンクス・ホリです。
昨年末に竣工しました国立市のマンション茶室リフォームをご紹介します。
【茶室の間取り】
四畳半の茶室に1畳半の水屋廊下、客入口を備えた使いやすい機能的な茶室です。
【リビングとの繋がり】
天井の高いヨーロピアンテイストのリビングと、隣接する洋室との壁を取り払い、水屋を挟み茶室に繋がる動線を造作しました。
洋風のLDKと純和風の茶室の間を緩やかに区切るのはガラリ戸。
和洋を調和させたいとに施主様のご主人様が提案してくださいました。
空間がなじむだけでなく、適度な抜け感により広がりを感じる豊かな空間が生まれました。
・工事前の様子
【洋室から茶室へのリフォーム:ポイント】
今回の茶室リフォームの施工前、施工後の間取りは以下の通りです。
はじめは広いリビングダイニングの一画に組立式の茶室を造作することを検討されていたお客様ですが、せっかくの高い天井のリビング空間を分断してしまうのはどうなのだろう...と悩まれ、ご相談の結果、お隣の洋室をリビングとつなげて茶室を造作することになりました。
・BEFORE
・ AFTER
収納を含めて六畳弱の洋室を茶室にリフォームするにあたり、洋室内だけを使用する場合は
六畳茶室+壁床
四畳半茶室+床の間+収納
などの間取りが考えられますが、
お稽古を行っていくのに水屋をぜひ作りたい、ということで隣の寝室の収納を一部利用し、
四畳半茶室+床の間+水屋・廊下
という間取りに決定いたしました。
【水屋】
半間分の幅がある水屋。
給排水はありませんが、水屋瓶と引き出し式の銅板流しが備わっており、機能は充分です。
水屋と茶室の位置関係はこのようになっています。
【客用入口】
床の間右手側に造作した太鼓襖の出入口はお客様用の入口です。
既存の洋室の出入口を利用し、二重扉になっています。
廊下側から見た客用入口の様子。
二重扉の為、ヨーロッパ風の居住空間を損ないません。
【お客様の声】
K様、施工業者のみなさま、大変ありがとうございました!
記:ワタヌキ
ワタヌキプロフィール
担当:広報、雑務、茶と家プロジェクト
茶道歴15年、建築業界歴1年の新人です。
裏千家茶道専任講師、茶名宗望。
茶室建築業務サポート、茶と家プロジェクト担当。
(スタッフ) 2023年3月24日 15:39
【暮らしの中に茶の湯】使い方ひろがるLDKと茶室の間取り
東京・埼玉を中心に、茶室建築・リフォームを行っているリンクス・ホリです。
自宅に茶室が欲しい、けど、何から考えたらいいのかわからない...という方へ、
リンクス・ホリの茶室リフォームの実例から、本当に使いやすい間取り案をご提案いたします!
今回は「LDKに隣接する茶室」についてのご紹介です。
家族が過ごすリビングダイニング、そして水や火が揃っているキッチンは、
茶の湯に必要なものへのアクセスがすべて最短ででき、生活の中に茶の湯を取り入れるには最適の場所と言えます◎
まずは実例をご覧ください ↓
■実例① 川崎市・マンション茶室(六畳弱・壁床・キッチン水屋)
←BEFORE AFTER→
こちらはもともとLDKに5.5畳の和室が繋がっている一般的なマンションの間取り。
和室はご夫婦の寝室として使われており、その使い方は続けられるようにしたいといことでしたので、茶室にリフォームするにあたり以下をポイントとしました。
①とにかく収納を多くとる(たくさんお持ちの茶道具・寝具の収納ができるように)
②タンスなど既存の和室で使っている家具を置けるようにレイアウトする
上記2点を踏まえ、スペースの効率化のために以下の工夫をしています。
①床の間は裏を収納にした壁床+移動可能な置き床
②水屋はキッチンシンクに置いて使う特注品
③踏台を床下に収納
使用しない茶道具や踏台をしっかり収納できることで普段は生活を圧迫せず、
お稽古の時は茶室のすぐ隣にキッチン水屋があるため動線がよく、使いやすい間取りです◎
事例の詳細はこちら↓
https://www.links-hori.jp/design_case/#a34
■実例② 新潟県・戸建て茶室(六畳、水屋)
←BEFORE AFTER→
こちらももともとLDKに和室が隣接している間取り。
お庭に面した掃き出し窓と和室の間に通路がありましたので、
突き当りの収納を水屋に作り変え、通路を茶道口としました。
ポイントとしては建具のリビング側の面を木地にすることで、洋室のリビング空間となじませた点。
閉め切った様子
茶室を一段上げた効果もあり、茶室内には美しい緊張感を持たせることができています。
まずはとなりのリビングにお客様を通し、身支度をしていよいよ茶室に移動して頂くとき、
きっと期待にわくわくしていただけることでしょう。
事例の詳細はこちら↓
https://www.links-hori.jp/design_case2/#a20200515
■実例③ 国立市・マンション茶室(四畳半・水屋)
BEFORE
AFTER
リビング隣の洋室を茶室にリフォームしたこちらの事例。
もともと壁のあったリビングと洋室の境界を開口部にすることで、
廊下とリビングの両方からの動線を確保し、客動線と亭主動線が分かれた使いやすい茶室です。
ご友人とのお稽古をされたいというお客様のご希望を考えると、ポイントは三点。
①水屋は必須
②広さは最低でも四畳半は欲しい
③亭主が座礼をする廊下も欲しい
ということでお客様と建築士とでプランを練り、
①六畳ほどの洋室の中に四畳半+水屋廊下を作る
②隣部屋のクローゼットを分割し床の間を作る
ということで大変機能的な茶室が完成しました。
洋風のリビングと和室を馴染ませるガラリ戸
客入口の茶室側は太鼓襖、廊下側は木製建具の二重
ーーー
いかがでしたでしょうか?
いずれの事例も、
生活の中心に茶の湯が寄り添う暮らしをイメージしていただけたのではないでしょうか。
最後に、LDKに隣接した茶室のメリット・デメリットのまとめと、
どんな方・どんなお家に向いているかをまとめさせていただきます。
【LDKに隣接した茶室のメリット・デメリット】
◎メリット
① キッチンを水屋代わりに利用出来たり、準備片付けの動線が取りやすい
② リビングやダイニングを待合代わりに利用でき、お稽古やお茶会で招いた方にゆっくりして頂ける
③ 生活の中心に茶室があり、茶のある暮らしが日常になる
△デメリット
・ LDKの音が茶室内に入り込みやすい
・ お客様に生活感が見えてしまう
【LDKに隣接した茶室がおすすめの方】
・マンションにお住まいの方
→全ての居室がワンフロアにあるマンションではLDKに近い居室を茶室にし、動線をコンパクトにするのがおすすめ
・敷地面積が広めの戸建てにお住まいの方
→逆に都内のコンパクトな戸建てなどは、LDKと茶室は別の階に設けるのがベターです。
・ご家族や親しいご友人とお茶を愉しみたい方
→生活空間に茶室が馴染むため、肩ひじ張らないお茶のおもてなしが可能です。
LDKに隣接した茶室のご紹介は以上です。
ご自分に合った使いやすい茶室を作られる際のお役に立てば幸いです!
ーーー
茶室建築・茶室リフォームをお考えの方は、お気軽にお問い合わせフォームからご連絡くださいませ。
記:ワタヌキ
ワタヌキプロフィール
担当:広報、雑務、茶と家プロジェクト
茶道歴15年、建築業界歴1年の新人です。
裏千家茶道専任講師、茶名宗望。
茶室建築のサポート業務をしつつ、
茶と家プロジェクトという茶道を盛り上げるプロジェクトを鋭意準備中。
(スタッフ) 2023年3月 7日 16:55