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株式会社リンクス・ホリ

埼玉県さいたま市大宮区土手町
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TEL: 048-779-8425
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HOME > ブログ > アーカイブ > 茶室建築の最近のブログ記事

ブログ 茶室建築の最近のブログ記事

東京都文京区に明るく開放的な茶室が完成いたしました!

埼玉県にありますリンクス・ホリでは、茶室設計から茶室建築までの
トータルサポートを全国対応しております。

本日のブログでは、昨年からお客様と打ち合わせを進めてきた
文京区の茶室リフォーム工事が完成し、先日無事お引き渡しをいたしましたので、
そちらの事例をご紹介させていただきます。


専門職の技が凝縮された茶室建築・施工

昨年までイタリア料理のテナントが入っており、床・壁・天井、油まみれの状態。

茶室にリフォームするにあたり、前テナントの油取りから始まって、
解体、柱の移動、塗装と、まずは準備工事から。少し手間取
りましたが。

お引渡しの時、「ビフォーアフターが違いすぎるね!」と、お客様が仰ってましたが、
確かに納得です。

今回の施工チームのメインは数寄屋大工さん。
そして壁と床の左官は、土から選定する本格的左官職人さん。


大工は自社の工房で材を刻み、左官職人は土で丹念に材料を造りました。
そんな手間をかけた茶室は、とても品の良い仕上がりになりました。

それぞれ専門職の技が凝縮された茶室、施工に携わった皆様に感謝いたします。


そして、お客様にも大変喜んでいただけて良かったです。
 携わった設計・施工チームの皆さん、ありがとうございました!

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記:堀政孝

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堀政孝プロフィール
担当:茶室デザイン、監修、茶道教室、企業研修など

石州流野村派という武家茶道の流派の家元業をしている、弊社の代表です。
茶室設計のご依頼をいただきますと、まずは堀がお話を伺うことになります。
最近ではお茶室竣工後の使い方や、茶室開きのお茶会のご相談も多くいただいています。

使いやすい茶室、こだわりの造作など、茶室建築全般について
なんでもご相談ください。

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東京都国分寺市K様邸・マンション茶室の躙り口

東京近郊を中心に、本格的な茶道のプロが提案する茶室建築の専門企業
株式会社リンクス・ホリです。

2020年にマンション茶室リフォームをさせて頂いた東京国分寺市のお客様にご依頼いただき、
今回新たに「床間」「取り外し式屋内にじり口」の製作をいたしました。

前回の茶室リフォーム工事では、マンションではなかなか難しい京間の
間取りに取り組みさせて頂き、四畳半本勝手切で壁床の茶室を造作しています。

そして今回はより本格的な茶事や稽古をされるための、収納を改装した床の間と、
茶事の際の席入にも対応できる躙り口の制作のご依頼でした。

躙り口

リビングと茶室を仕切る襖の一カ所を躙り口とする改装です。

「普段のお稽古で足の悪い方もあるため、通常の襖にも戻せるようにしたい」
というお客様のご要望があり、鴨居を取り外し可能な構造で造作しけんどん式の壁と、
脱着しやすいよう軽く、軽くというコンセプトのもと、木戸ではなく
太鼓襖のにじり戸といたしました。

けんどん壁も太鼓襖同様表具師さんによる和紙貼りです。

茶室側は腰貼風なイメージにて濃紺、リビング側は印象的な深い朱で空間を
引き締めています。


リビング側より躙り口をみる建具方式にした取り外し式のにじり口
にじり戸は太鼓襖を利用して軽量化を図る


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躙り口茶室側からみる
紺の和紙貼りで、腰紙のイメージで



床の間 茶室収納

茶室を造る際に必ず問題となるのが、茶道具をいかに収納するかです。
今回のお客様もご夫婦ともに長年お稽古をされており、たくさんの茶道具や
茶道関連書籍をお持ちでした。

それらのお品物を収納していたスペースの一角を床の間に改装するということで、
収納力を減らさない工夫が必須となります。


解決方法として、床の間の向こう壁を開閉式にして、その裏側に
収納棚を設け収納場所を確保しました。

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4.jpgのサムネール画像
床畳の奥がデッドスペースにならないよう、床畳を外して
開閉できるようにしています。

より本格的なお稽古が可能となった茶室で、お客さまにも大変喜んでいただきました。
ありがとうございました。

 

記:堀政孝

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堀政孝プロフィール
担当:茶室デザイン、監修、茶道教室、企業研修など

石州流野村派という武家茶道の流派の家元業をしている、弊社の代表です。
茶室設計のご依頼をいただきますと、まずは堀がお話を伺うことになります。
最近ではお茶室竣工後の使い方や、茶室開きのお茶会のご相談も多くいただいています。

使いやすい茶室、こだわりの造作など、茶室建築全般について
なんでもご相談ください。

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夏のしつらえ

埼玉市を拠点に、茶道家元による専門的な視点での茶室建築の提案を得意としております、
株式会社リンクス・ホリ 代表の堀です。


2020年に竣工した神奈川県 川崎市S様邸八畳茶室
施主様より、夏のしつらえのご依頼を頂きました。

円窓のある茶室に涼やかな簾戸

八畳間で点前座正面に脇床に円窓のある特徴のある茶室です。
その円窓の障子部分に、涼やかな簾戸を納めました。


簀戸の簾部分の素材は、萩を使用しております。

そして、縦の押さえには煤竹を、枠は柿渋の塗装をいたしました。
とても品の良い仕上がりで、簾から透けるお庭の緑がとても良く映えます。

季節を楽しむ茶室建築

暑い日本の夏を少しでも涼しく過ごせるよう、
我々日本人は昔から考えて工夫をしてきたのだと、先人たちの知恵と技に改めて敬意を表しました。

工夫で夏を涼しく過ごす。
現代にも通じる事と思っております。

お客様にも喜んで頂いて、良かったです。
ありがとうございました。

 

記:堀政孝

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堀政孝プロフィール
担当:茶室デザイン、監修、茶道教室、企業研修など

石州流野村派という武家茶道の流派の家元業をしている、弊社の代表です。
茶室設計のご依頼をいただきますと、まずは堀がお話を伺うことになります。
最近ではお茶室竣工後の使い方や、茶室開きのお茶会のご相談も多くいただいています。
使いやすい茶室、こだわりの造作など、茶室建築全般について
なんでもご相談ください。

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【竣工レポート】調布市宝乗寺様の本格茶室リフォーム

こんにちは、茶室建築のリンクス・ホリです。東京・埼玉を中心に全国の茶室建築・リフォームのご対応いたします!



昨年秋に竣工しました、調布市の宗教法人 宝乗寺様の境内に小間茶室と露地をご紹介いたします◎



水屋を備えた二畳台目(次ノ間付)の茶室です。


【外観】

平成11年竣工の浄光坊、その右手部分の茶室に改装しました。

正面の杉片開き戸を入ると土間に繋がり、茶室廊下へと続きます。


茶室右手、八品堂の建物との間を進むと、茶室露地に繋がります。

お客さまにはまず庭師造作の建仁寺垣に囲われた蹲で俗世の塵を落としていただきます。

良い風情の植栽は改装前から同じ場所に植えられていた樹木。左手の灯篭や蹲以外の石のほとんどが境内に置かれていたものを移設しており、お寺の歴史を物語っています。


蹲から左手に向かうと茶室躙り口。

躙り戸・連子窓の方立は杉、連子は竹材をしようしています。


【改装前の外観】

婚礼などの際に隣の八品堂と繋げ使用できる和室でした。



【二畳台目茶室内部】

躙口をくぐると板間があり、右手に床の間、正面に点前座を臨みます。

小間茶室に対しては大振りの床の間は改装前の六畳和室のもので、宝乗寺という寺の歴史を受け継いだ茶室であることを示すものです。


床柱には杉絞り丸太、中柱にはコブシを使用しました。

客座天井は杉網代平天井、点前座天井は蒲芯落天井、壁は聚楽左官、壁留には錆丸太をあしらい、伝統的な侘びの小間茶室を構成しています。

さらに点前座側に回した白の腰貼りが清浄さも表すものです。


床の間側から躙り口、次ノ間(控えの間)を見る。

躙り口前の板間や次ノ間に繋がる襖上の欄の抜けにより、物理的にも視覚的にも広がりを与える構成になっています。


控えの間は太鼓張の給仕口、腰付障子の貴人口をそれぞれ備え、さまざまなお客様やおもてなしのシーンに対応できる茶室です。

間の襖を開放し、三畳台目席としても使用できるこの次ノ間は、古田織部が燕庵で採用した相伴席に由来するものです。

手前座から客座を見る。

天井材の違いや建具によって生み出されるリズムが、実際の広さよりも奥行を感じさせます。

小間に出炉ではありますが、空間に余裕を持たせている為窮屈にはなりません。


【茶室周辺間取り】

図面下部の茶室入口を入ると土間があり、下足を脱いで廊下へと上がることができます。

廊下床は桧の釿仕上。


土間、廊下、控えの間はシンプルな敷目天井を回し、茶室空間をより印象付ける演出となっています。



【水屋】


小間茶室の奥にはもともとたっぷりとしたお勝手がありました。

以前は婚礼や葬儀などに伴う宴会の際に使われていた場所で、たくさんの湯飲みやお皿をしまっていた収納棚があり、そちらを水屋に改装しております。

一間の大きな水屋は、お寺で受け継がれたたくさんのお道具ですぐにいっぱいになりました。


茶室廊下と浄光坊玄関との間の板戸。

右手は両開きの収納棚になっており、釜なども収納していただけます。



ーー


今回、本格的な小間茶室を作らせていただく貴重な機会をいただき、設計チームも改めて勉強させていただきました。

お稽古やお茶会でたくさんの方に使っていただき、長く愛される茶室になることを願います。


宝乗寺様、施工チームのみなさま、ありがとうございました!


ーーーー


記:ワタヌキ

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ワタヌキプロフィール

担当:広報、雑務、茶と家プロジェクト

茶道歴15年、建築業界歴1年の新人です。

裏千家茶道専任講師、茶名宗望。

茶室建築業務サポート、茶と家プロジェクト担当。



【賃貸OK】組立式の茶室リフォーム

こんにちは、いつでも茶室リフォームの無料相談を行っているリンクス・ホリです。


賃貸の集合住宅にお住まいのお茶人のみなさま、

「戸建でないと、持ち家でないと、茶室を持つのは難しい」

とお考えではないでしょうか?


文化財のお茶室のようにお庭に離れの茶室を建築することは、

東京近郊の住宅事情ではなかなかハードルの高いことかと存じます。


埼玉・東京・神奈川を中心に茶室リフォームを行ってきたリンクス・ホリでは、

壁や床を傷つけない、原状復帰可能な組立式茶室の施工ができます◎


港区のタワーマンションに施工した組立式茶室を例をご覧ください。



BEFORE

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AFTER

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こちらは洋室の入口正面に壁が出ている変形型のお部屋でしたので、奥の真四角の空間に四畳半茶室を造作し、入口側にはステップを仕込みました。



■POINT1:既存の壁や床を傷つけない施工方法

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フローリングの上を合板で養生し、その上に炉壇分の高さを上げた床を施工していきます。

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梁も自立しています。



■POINT2:デッドスペースを収納に


畳の寸法に合わせた際に生まれる余剰空間や、床下に収納スペースを設けることができます。

ちょっとした空間でも、増えていく茶道具の収納に重宝します◎

IMG_2842.JPG

こちらは壁面に薄型の稼働棚を造作しました。

掛物や茶入れなどの大切な茶道具の収納に便利です。



■POINT3:床柱・各種約釘を備えた壁床


★IMG_2834.jpg

一般的な壁床は室内の壁の廻縁(天井と壁の間に回した木の縁)に軸釘を打つのみであったり、

軸釘の上に竹をあしらったのみのものがよく見られますが、

リンクス・ホリでは様々な床飾りに対応できるよう、床柱と幕板、花釘や中釘などを備えた壁床をご提案しております。






それぞれのご自宅に合った、使いやすい茶室の間取りをご提案させていただきます。

ご相談は無料ですので、ぜひ一度お問い合わせくださいませ◎


記:ワタヌキ

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ワタヌキプロフィール

担当:広報、雑務、茶と家プロジェクト

茶道歴15年、建築業界歴1年の新人です。

裏千家茶道専任講師、茶名宗望。

茶室建築業務サポート、茶と家プロジェクト担当。




【竣工レポート】足立区R様邸 使い育てる茶室

東京・埼玉を中心に茶室建築・茶室リフォームを行っているリンクス・ホリです。


足立区の戸建て住宅の洋室を八畳広間茶室にリフォームいたしました。


こちらの施主様は米国から来日され裏千家茶道学園に入学され、卒業後は日本の大学で教壇に立ちながら茶道の指導もされているという方。

貸茶室などでお稽古をされていましたが、ご自宅購入を期に、充分にお稽古ができるご自身の茶室を作りたい、というご依頼でした。


竣工した茶室

基本を押さえた品のいい八畳広間茶室です。


工事が年末年始に掛かるということで初釜にも間に合うようにという工期の都合と、ご予算のある中で、リンクス・ホリでは「優先順位を決め、段階的に造っていく」ことをご提案いたしました。


お客様とのお打合せを重ね、今回の工事で行うことになったのは以下の通りです。


・洋室→フローリングに炉を切り、畳を敷く 

・床の間・収納の造作

・クローゼットを撤去し、室内に廊下動線を造る 

・出入口の建具建て込み 


一つ一つ丁寧な仕事と材料の積み重ねで、品のいい茶室に仕上がりました。


逆に、茶室を使いながら徐々に造作していくことになったのは以下の通りです。


・窓の障子→当面はロールスクリーンで対応 

・土壁左官工事→左官風クロスで対応 

・水屋造作→別室を水屋にすることをご希望でしたが、

      大規模な水道工事が必要な建物構造だったため今回は保留。 

 ・エアコン目隠し


初期コストや工期を抑えた茶室リフォームをご検討の方はぜひご参考にしてください。


その他、使いながら「こうしたい」といったご要望も出てくるかと思いますので、

その都度ご相談いただき育てていくことを愉しんでいただければ幸いです。




【茶室のビフォーアフター】


こちらはもともと少し珍しい10畳という広めの寝室が一階にある間取りで、

八畳広間+廊下を室内に造る計画といたしました。


寝室奥側に床の間を造作


入り口側はクローゼットを撤去し廊下を造作する予定に。


クローゼット内にあった柱は構造上残す必要があること、

既存の出入口と新規に造作する入り口の関係性についてお客様にご納得いただくため、

スケッチを描きイメージをお伝えしました。





クローゼット部分の工事後はこのように仕上がりました。

構造柱には化粧板を貼り、一見すると新品の無垢材に見えるように仕上げました。


既存のドアがあった部分(右)とクローゼットの有った部分に新設した開口部(左)

壁色に合わせた太鼓襖を一枚入れ、普段は右側に置き壁に馴染むようSにしています。


茶室側から廊下側を見た様子


吐き出し窓の外から見た様子

扁額を掛け、躙り口のように使っていただくこともできます。




障子から茶室を伺う

明るく品のいい空間が広がります。



【お客様の声】



他の茶室専門でない工務店様との相見積もりを取られ、弊社は費用の面では不利でしたが、

「大工さんや堀社長のプロフェッショナルな知識や技術、設計担当者のKさんの親身な対応でリンクス・ホリに頼んでよかったと思いました」と仰っていただきとても嬉しくおもいました。


竣工したお茶室でおもてなしいただきました。

お客様が茶室を愉しんでお使いいただいている様子を拝見できるのが何より嬉しいです。



R様、施工業者のみなさま、大変ありがとうございました!


記:ワタヌキ

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ワタヌキプロフィール

担当:広報、雑務、茶と家プロジェクト

茶道歴15年、建築業界歴1年の新人です。

裏千家茶道専任講師、茶名宗望。

茶室建築業務サポート、茶と家プロジェクト担当。



【竣工レポート・お客様の声】和と洋を繋ぐガラリのある茶室

東京・埼玉を中心に茶室建築・茶室リフォームを行っているリンクス・ホリです。

昨年末に竣工しました国立市のマンション茶室リフォームをご紹介します。



【茶室の間取り】



四畳半の茶室に1畳半の水屋廊下、客入口を備えた使いやすい機能的な茶室です。



【リビングとの繋がり】


天井の高いヨーロピアンテイストのリビングと、隣接する洋室との壁を取り払い、水屋を挟み茶室に繋がる動線を造作しました。






洋風のLDKと純和風の茶室の間を緩やかに区切るのはガラリ戸。

和洋を調和させたいとに施主様のご主人様が提案してくださいました。

空間がなじむだけでなく、適度な抜け感により広がりを感じる豊かな空間が生まれました。


・工事前の様子





【洋室から茶室へのリフォーム:ポイント】


今回の茶室リフォームの施工前、施工後の間取りは以下の通りです。

はじめは広いリビングダイニングの一画に組立式の茶室を造作することを検討されていたお客様ですが、せっかくの高い天井のリビング空間を分断してしまうのはどうなのだろう...と悩まれ、ご相談の結果、お隣の洋室をリビングとつなげて茶室を造作することになりました。


・BEFORE                                      

・ AFTER


収納を含めて六畳弱の洋室を茶室にリフォームするにあたり、洋室内だけを使用する場合は


  1. 六畳茶室+壁床

  2. 四畳半茶室+床の間+収納


などの間取りが考えられますが、

お稽古を行っていくのに水屋をぜひ作りたい、ということで隣の寝室の収納を一部利用し、


  1. 四畳半茶室+床の間+水屋・廊下


という間取りに決定いたしました。


【水屋】


半間分の幅がある水屋。

給排水はありませんが、水屋瓶と引き出し式の銅板流しが備わっており、機能は充分です。





水屋と茶室の位置関係はこのようになっています。



【客用入口】


床の間右手側に造作した太鼓襖の出入口はお客様用の入口です。


既存の洋室の出入口を利用し、二重扉になっています。


廊下側から見た客用入口の様子。

二重扉の為、ヨーロッパ風の居住空間を損ないません。


【お客様の声】




K様、施工業者のみなさま、大変ありがとうございました!



記:ワタヌキ


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ワタヌキプロフィール

担当:広報、雑務、茶と家プロジェクト

茶道歴15年、建築業界歴1年の新人です。

裏千家茶道専任講師、茶名宗望。

茶室建築業務サポート、茶と家プロジェクト担当。




【暮らしの中に茶の湯】使い方ひろがるLDKと茶室の間取り

東京・埼玉を中心に、茶室建築・リフォームを行っているリンクス・ホリです。  


自宅に茶室が欲しい、けど、何から考えたらいいのかわからない...という方へ、

リンクス・ホリの茶室リフォームの実例から、本当に使いやすい間取り案をご提案いたします!


今回は「LDKに隣接する茶室」についてのご紹介です。


家族が過ごすリビングダイニング、そして水や火が揃っているキッチンは、

茶の湯に必要なものへのアクセスがすべて最短ででき、生活の中に茶の湯を取り入れるには最適の場所と言えます◎


まずは実例をご覧ください ↓


■実例① 川崎市・マンション茶室(六畳弱・壁床・キッチン水屋)




←BEFORE                                                 AFTER→

こちらはもともとLDKに5.5畳の和室が繋がっている一般的なマンションの間取り。

和室はご夫婦の寝室として使われており、その使い方は続けられるようにしたいといことでしたので、茶室にリフォームするにあたり以下をポイントとしました。


①とにかく収納を多くとる(たくさんお持ちの茶道具・寝具の収納ができるように)

②タンスなど既存の和室で使っている家具を置けるようにレイアウトする


上記2点を踏まえ、スペースの効率化のために以下の工夫をしています。


①床の間は裏を収納にした壁床+移動可能な置き床

②水屋はキッチンシンクに置いて使う特注品


③踏台を床下に収納


使用しない茶道具や踏台をしっかり収納できることで普段は生活を圧迫せず、

お稽古の時は茶室のすぐ隣にキッチン水屋があるため動線がよく、使いやすい間取りです◎



事例の詳細はこちら↓

https://www.links-hori.jp/design_case/#a34



■実例② 新潟県・戸建て茶室(六畳、水屋)



←BEFORE                                                 AFTER→

こちらももともとLDKに和室が隣接している間取り。

お庭に面した掃き出し窓と和室の間に通路がありましたので、

突き当りの収納を水屋に作り変え、通路を茶道口としました。


ポイントとしては建具のリビング側の面を木地にすることで、洋室のリビング空間となじませた点。

閉め切った様子


茶室を一段上げた効果もあり、茶室内には美しい緊張感を持たせることができています。

まずはとなりのリビングにお客様を通し、身支度をしていよいよ茶室に移動して頂くとき、

きっと期待にわくわくしていただけることでしょう。


事例の詳細はこちら↓

https://www.links-hori.jp/design_case2/#a20200515



■実例③ 国立市・マンション茶室(四畳半・水屋)



BEFORE                                      

 AFTER

リビング隣の洋室を茶室にリフォームしたこちらの事例。

もともと壁のあったリビングと洋室の境界を開口部にすることで、

廊下とリビングの両方からの動線を確保し、客動線と亭主動線が分かれた使いやすい茶室です。


ご友人とのお稽古をされたいというお客様のご希望を考えると、ポイントは三点。


①水屋は必須

②広さは最低でも四畳半は欲しい

③亭主が座礼をする廊下も欲しい


ということでお客様と建築士とでプランを練り、


①六畳ほどの洋室の中に四畳半+水屋廊下を作る

②隣部屋のクローゼットを分割し床の間を作る


ということで大変機能的な茶室が完成しました。

洋風のリビングと和室を馴染ませるガラリ戸

客入口の茶室側は太鼓襖、廊下側は木製建具の二重




ーーー


いかがでしたでしょうか?


いずれの事例も、

生活の中心に茶の湯が寄り添う暮らしをイメージしていただけたのではないでしょうか。


最後に、LDKに隣接した茶室のメリット・デメリットのまとめと、

どんな方・どんなお家に向いているかをまとめさせていただきます。


【LDKに隣接した茶室のメリット・デメリット】


◎メリット

① キッチンを水屋代わりに利用出来たり、準備片付けの動線が取りやすい

② リビングやダイニングを待合代わりに利用でき、お稽古やお茶会で招いた方にゆっくりして頂ける

③ 生活の中心に茶室があり、茶のある暮らしが日常になる


△デメリット

・ LDKの音が茶室内に入り込みやすい

・ お客様に生活感が見えてしまう



【LDKに隣接した茶室がおすすめの方】


・マンションにお住まいの方

 →全ての居室がワンフロアにあるマンションではLDKに近い居室を茶室にし、動線をコンパクトにするのがおすすめ


・敷地面積が広めの戸建てにお住まいの方

 →逆に都内のコンパクトな戸建てなどは、LDKと茶室は別の階に設けるのがベターです。


・ご家族や親しいご友人とお茶を愉しみたい方

 →生活空間に茶室が馴染むため、肩ひじ張らないお茶のおもてなしが可能です。



LDKに隣接した茶室のご紹介は以上です。

ご自分に合った使いやすい茶室を作られる際のお役に立てば幸いです!


ーーー


茶室建築・茶室リフォームをお考えの方は、お気軽にお問い合わせフォームからご連絡くださいませ。




記:ワタヌキ


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ワタヌキプロフィール

担当:広報、雑務、茶と家プロジェクト

茶道歴15年、建築業界歴1年の新人です。

裏千家茶道専任講師、茶名宗望。

茶室建築のサポート業務をしつつ、

茶と家プロジェクトという茶道を盛り上げるプロジェクトを鋭意準備中。



【竣工レポート・お客様の声】大田区・戸建茶室リフォーム

茶室建築・リフォームのリンクス・ホリ、広報のWです。

最近は特に住宅の中の洋間を茶室にリフォームしたい!というご要望が多くなりました。

コロナ禍の自粛期間を経て、ご自宅でお茶をもっと深めたい、と考えられる方が増えているようです。


先月末も、東京都大田区の戸建て住宅リフォームのお引渡しがございましたのでご紹介いたします!


夏真っ盛りのある日。

全ての工事が完了し、最後のクリーニングの業者さん作業が終わったできたてのお茶室です。


花月のお点前もできる8畳の茶室

右側の襖の先が↓の控えの間


こちらはすっきりと見せるために縁なし畳で仕上げました


お客様はお稽古のできる茶室を作れる新居をお探しで、物件探しからご相談をいただいておりました。

茶室にリフォームした際の使いやすさを考えながら、ここなら、というお宅を見つけご購入。

ふんいきがよく、お稽古も茶会もしやすい間取りに出来上がったと思います!


正座が辛いというご主人様にもお茶を楽しんでいただきたいという、

奥様のご要望で追加工事させていただいた掘りごたつ式の座席。

この日は現場監督の足をお気遣いいただき開けて下さました。

座面には毛氈などを敷く予定。



【竣工レポート・お客様の声】大田区・戸建茶室リフォームの続きを読む

畳を知る・柴又/須藤畳店さま見学

青空がまぶしいさいたま市より、茶室建築・リフォームのリンクス・ホリです。
茶室の設計・施工だけでなく、一般住宅の新築・リフォームも承っております。

茶室に限らず、日本の建築において重要な存在なのが「」です。
市場に出されるマンションやアパートでは、畳の部屋が無い物件が増えておりますが、
戸建て住宅に限ると、小さくても畳のスペースを設けたいという施主様が実は若い子育て世代にも増えているんです。
お子様のお昼寝やプレイルームから、お客様用の寝室まで、
フレキシブルに利用できるのが畳の部屋の魅力。

ほんのりやわらかく、ほっとする香りで、夏涼しく冬あたたかい畳。

そんな「畳」について、建築素人の新入社員Wが畳屋さんに伺い勉強してきました!

ご協力いただいたのは、寅さんの故郷、葛飾区柴又の須藤畳店さんです。

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ご案内くださった須藤畳店ご主人と息子さん


実はこちらは私の高校時代の友人のご実家で、現在はお父さまとお兄さまのお二人で畳を作られています。東京では珍しくなった下町の風情が残るこの柴又で、長く地元の住宅や商店に畳を納めてこられました。


高校時代から「いつかマイホームを持つときには、須藤畳店に頼もう!」と密かに心に決めていました。

マイホームはまだ先ですが、こうしてお仕事で伺うことができて大変嬉しいです。



さて、今回お伺いしたのは、「床下収納のために、軽くて丈夫な上げやすい畳はできないでしょうか」という相談をさせていただくためでした。

そのためにはまず畳を知らなきゃ話にならん。


ということで、畳を構成する要素について、お話いただきました。

皆様もご自宅の茶室・和室を検討される際の参考に、ぜひご覧になってください!



・・・

畳床(たたみどこ)


畳床とは畳の芯材のことで、座り心地や重さだけでなく、虫を通しにくいだとか、さまざまな要素を決める重要な材料です。


一番古くから使われているのはわらを何層にも積み重ねて圧縮してつくる「藁床」です。

丈夫で長持ち、ふんわとして座り心地もよいけど、ものすごく重い。お茶の先生方は「しっかり詰まった藁床が一番足がしびれないのよ」と仰りますね。

一枚で30kg以上あるため、一般住宅ではなかなか採用されなくなりました。



その耐久性は歴史が照明しており、


現在もっとも使われているのが「建材床」と呼ばれる「畳ボード」を重ねたものです。

間に発泡材を挟んで厚みを出します。

手で持ってくださってるのが畳ボード二枚重ね

右側のブルーのものが、畳ボードの間に軽い発泡材を挟んで厚みを出したもの。


藁床に比べぐっと軽く、工業製品なので供給が安定していて安価です。また、解体家屋から出る廃材などの再生資源を利用したものも多く、エコロジー。

クッション性は藁床には劣ります。


間に使われている発泡材はホームセンターなどで見かけるものよりずっと目が細かく、ダニなどの虫を通さないというのも嬉しいところ。


しかし軽いと言っても10~20kgはあります。



最後に見せていただいたのがこちら、「衝撃緩和型たたみケアケア畳」です

その名の通り発泡材の間に衝撃を緩和するコルゲート板(波板)を挟み、発泡材の強度を補いつつ、転倒時の衝撃を緩和してくれます。


白い層が反発力のある表面材、水色が発泡材、黒い層がコルゲート板


介護の現場用に開発されたもので、とても軽く柔らかく、足腰への負担を和らげてくれます。

建材床より高価になりますが、介護保険における住宅改修対象のため、要支援・要介護と認定された場合は補助を受けることができるそうです。ご高齢のご家族のためのリフォームをお考えの方、ぜひご活用ください◎


軽くて丈夫な所が今回の要望にマッチしそうです!

あとは厚みの問題だけですので、畳床加工ができる会社を今度は探していきたいと思います◎



畳表(たたみおもて)


畳表はイグサなどで作られる織物、単体では「茣蓙(ゴザ)」と呼ばれます。

様々な種類・ランクの畳表を見せていただきました。


品質の違いが写真からもなんとなく伝わるのではないでしょうか。

国産のふっくらしたイグサをたっぷり用いたものほど高級で見た目も美しく、

外国産の安価なイグサをざっくり織ったものはやはりバラバラとした印象になりますね。


右上の目が細かいものと二色の市松になっているものは和紙を織ったものですしたものです。様々な色に染めることができるので洋間に合わせやすく、モダンな住宅に人気があります。ただし強度はイグサには負けるので、茶室のように立ったり座ったり歩いたりが多い場合は不向きかもしれません。



畳縁(たたみべり)


畳縁は畳の補強をするために畳に付けられている布です。古くは綿が主流で、現在では化学繊維交じり、高級なものだと麻製のものもあります。


茶室では基本的には濃紺などの無地ですが、一般のご家庭ではひし形などの柄入りも馴染みがありますね。


縁を付けずに仕上げることもできますが、その場合は時間も費用もかかるんだそうです。


琉球畳のこと


畳縁の無い半畳の畳のことをよく「琉球畳」と呼びますが、一般に流通しているものは厳密には「琉球畳風」にとどまるということはご存知でしょうか?

私は恥ずかしながら知りませんでした。

本物の琉球畳は七島藺(しちとうい)というイグサとは異なる植物を使用しているんだそう。七島藺(しちとうい)は柔道用の畳に使われるように、優れた強度を持つ植物ですが、現在では大分県の一部の農家さんで作られているのみなんだとか。




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どんな畳床に畳表を合わせるか、また

さらに大きさはどうなのか。


畳は基本的にひとつひとつ特注です。

おうちの寸法に合わせ畳屋さんが畳床を切り、畳表を縫い合わせます。



先代が作られたという畳を縫う際の手当て


畳を縫う作業はほとんどが大きな機械でされますが、一部、手縫いが必要な場合や、手縫いで仕上げる昔ながらの畳の依頼もあり。

そんなときにこちらの手当てが用いられるんですが、代々直しながら使われていて何とも美しい。

最近ではお兄さまが畳製作技能士(国家資格!)一級の試験に向けてこちらを使って研鑽されているそう。




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畳屋さんのお仕事は、畳床に畳表や畳縁を縫い、お客様のお家に納めるところまで。

下町・柴又は畳のあるお宅や商店が多く、須藤畳店はそういった地域の住宅を支える畳屋さんとして、代々技術を受け継ぎ商いをしていらっしゃいました。


須藤畳店のみなさま、お忙しいなかご親切に教えていただき本当にありがとうございました!


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余談ですが、柴又と言えば帝釈天!



そのすぐ近くに、旧家の邸宅である「山本亭」がありまして、葛飾区の所有のためなんと100円で入場できます。


炉の切られた広間茶室で抹茶などの喫茶もされているので、茶室見学・ご休憩におすすめです◎

友人曰く、須藤畳店が納めた畳...のはず、とのこと


水屋も見られます。私は茶室の中で水屋を見るのが一番好きです。

表千家によく見られる通し棚か2枚のタイプで、水道が真ん中に取られているのが少し珍しい。


茶室から日本庭園を臨む



担当:W

staff_w.jpgのサムネール画像


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