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HOME > ブログ > アーカイブ > 茶室建築の最近のブログ記事
ブログ 茶室建築の最近のブログ記事
なぜ今茶室がブームなのか ~伝統的な茶室そして現代のモダンな茶室~


茶室建築・茶室空間デザインを手掛けています株式会社リンクス・ホリ スタッフです。
今改めて見直されている茶室の魅力。海外で、日本の伝統文化である茶道が今、注目を集めています。
先日開催されたMLB開幕戦の裏でも、選手たちの婦人会に着物の着付けや日本文化のお茶会のおもてなしがあったようです。
日本食ブームやヘルシー志向などの背景から、抹茶や茶道への関心が益々高まっており、
効率化とスピードが重視される現代において、人や物とじっくり向き合う時間。「茶の湯」の文化が再評価されているのです。
今回は基本に立ち返って、茶室の基本的な要素とその特徴について触れ、
そして伝統的な茶室と現代のモダンな茶室の実例をご紹介したいと思います。
茶室の歴史 -侘び寂びの精神-
茶室の起源は、16世紀の日本に遡ります。
茶人である千利休によって、茶室は侘び寂び(わびさび)の精神を体現する空間として発展しました。
侘び寂びとは、簡素さや不完全さの中にある美しさを大切にする日本独自の美意識です。
茶室は、単なるお茶を楽しむ場所にとどまらず、精神的な修養の場としての役割も担っていました。
茶室が注目されている理由
茶室は、都会の喧騒から離れ、心を落ち着かせるための「秘密基地」としての役割を果たしています。
多忙な日常から一時的に離れ、自身を見つめ直す場として、茶室の持つ静寂と安らぎが現代社会では求められているのです。
また、外国人観光客や若い世代にとって、茶室は日本の美学を体験する貴重な場所であり、機会となっています。
伝統的茶室・自然と一体となった"和の空間"の特徴
伝統的な茶室は、木材や土壁、畳などの自然素材を使用し、シンプルでありながら奥深い美しさを持つ空間です。
障子や襖、床の間などの日本建築特有の要素も取り入れられています。
全体のデザインは、自然との調和を意識しており、内外の境界が曖昧なつくりが特徴です。
茶室を構成する要素と役割
茶室の基本的な要素を改めてご紹介いたします。
茶道や茶室に触れた経験のない方にも興味深い要素がきっとあると思います。
露地
露地は茶室へのいざない空間です。露地の蹲(つくばい)で心身を清め心静かに茶室へ入ります。
待合
茶室の狭い空間に入る。茶室から出て開放的な気分になる。
そんな心をリフレッシュさせてくれる仕掛け。それが外待合です。
茶席
茶は一期一会
茶室での出会いは、毎回私たちを毎回新鮮な気持ちにさせてくれます。
飛び石
露地を歩く。配置された飛び石が茶室へいざないます。
蹲踞(つくばい)
露地に配置されている蹲石。蹲に蹲踞し柄杓で水をすくい、手を清め口をすすぎます。
心身を清め、いざ茶室へ!
躙口(にじりぐち)
蹲で心身を清めそして茶室へ
茶室空間への入り口となるのが、にじり口です。60㎝四方の入り口。
にじり戸をそっと開けると、そこは非日常の茶室空間
水屋
抹茶の準備や炭の準備。茶を点てる為の裏方作業を行う大切な場所です。
亭主はここで客の事を思いながら、茶の支度をします。
炉(ろ)
炉は、釜を掛ける茶室の中心となります。
炉にかけられた釜は、最初から最後までそこに鎮座し静かに湯を沸かしています。
床の間
茶会のテーマである掛け軸、季節の花を飾るための空間。
床の間は茶室の表情であり亭主の心意気でもあります。
天井
亭主は低く、客は高く。
天井は座る場所により高さが違い、茶の基本精神が小間の天井に表れています。

窓
茶室の中は暗い
なので、窓の取り方がともて大切。
障子(和紙)を通して茶室に入り込む柔らかい光は、ゆったりとした時間を我々に演出してくれます。
小さな限られた空間の中に「侘び寂び」の美を凝縮し、素材や配置に細かな意味を込めています。
静けさや自然との調和を感じることで、心が落ち着く特別な空間を生み出しています。
リンクス・ホリが提案する"和の空間"モダン茶室
モダンな茶室は、伝統的な要素を取り入れつつも現代的なデザインや素材を使っています。
例えば、ガラスや金属を使った茶室や、シンプルで洗練されたインテリアが特徴です。
また、機能性や快適性を重視し、空間の利用方法も現代の住空間に合わせ多様化してきています。
当社が手掛ける茶室の実例
露地
テナントの入り口ドアを開けると奥行きのある露地空間が広がります。
にじり口
ビルの中の一角、小間茶室に躙り口を設けました。にじりを潜ち非日常の空間へ
窓
自然光を取り入れられる突き上げ窓。空間に奥行きが出ます。
蹲踞(つくばい)
テクスチャーのある摺りガラスを填め込み、外部の光を間接的に取り入れます。
水屋
階段下などの少し空いたスペースに水屋を設置。
使い勝手を向上させる工夫を取り入れます。
天井
繊細で上品な手編みの網代天井と壁掛け照明で侘びの茶室入口に。
腰掛け待合
ビル内の露地スペースに、ちょっとした待合を。腰掛け待合を設けました。
以上はほんの一例ですが、このようにお客様のご自宅の環境や生活導線に合わせ、手軽に茶室要素を取り入れていただけます。
茶室は、「高級」「特別」な建築という概念から、
建築技術や流行、生活様式の変化とともに茶室の在り方もまた時代に合わせて変化してきているのです。
時を超えて愛される茶室
伝統的な茶室の静かで落ち着いた空間は、現代のストレス社会において癒しを提供し、
モダンな茶室は新たなデザインや機能性を取り入れ、多様な人々に愛されています。
このように、茶室は時代を超えて多くの人々に感動を与える存在となっているのです。
リンクス・ホリでは、茶室空間のご提供だけでなく、
立礼デザインや、結界・炉縁デザインなど"茶のあるくらし"を皆様ご提案してまいります。
茶室へのリフォーム・茶室建築にご興味のある方は、是非リンクス・ホリまでお気軽にお問合せください。
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堀政孝プロフィール
担当:茶室デザイン、監修、茶道教室、企業研修など
石州流野村派という武家茶道の流派の代表を努めている、弊社の代表です。
茶室設計のご依頼をいただきますと、まずは堀がお話を伺うことになります。
最近ではお茶室竣工後の使い方や、茶室開きのお茶会のご相談も多くいただいています。
使いやすい茶室、こだわりの造作など、茶室建築全般について
なんでもご相談ください。
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(管理者) 2025年4月15日 12:45
茶室建築/茶室デザインのリンクス・ホリ ~特徴と魅力~
マンション茶室・茶室リフォーム等の茶室建築、茶室デザインに対応しております
株式会社リンクス・ホリ スタッフです。
当社では茶室建築に関するご相談など 東京都内や関東近県はもちろん、全国対応が可能です。
和室や茶室のリフォーム、新築茶室建築などをご検討されていましたら、是非ご相談ください。
「無料茶室相談」も承ります。
現代の生活文化と調和した日本の伝統、"和の心"を広めるべく茶室建築、
そして椅子に座って抹茶を楽しむことが可能な立礼卓の他、組立式茶室などのデザイン開発にも注力しています。
リンクス・ホリでは、日本の伝統や和の心を広めることを目指しつつ、
現代の生活とも調和した茶室建築を皆さまにご提案しています。
また茶道教室、企業向け茶道研修においても精力的に活動を行っています。
今回は当社の特徴・魅力について、改めて皆様へとご紹介します。
是非 最後までご覧ください。
1. 茶室建築の専門知識と経験
リンクス・ホリは、茶室建築において豊富な経験と様々な専門知識を持っています。
これまでに全国で多数の茶室設計・茶室デザイン等に関する施工実績があり、
伝統的な茶室建築から現代的な茶室デザインまで幅広く対応しています。
お客様が理想としている、取り入れたい茶室の構想について是非ご相談ください。
茶室の専門家が適切なご提案、アドバイスをいたします。
2. 施主様のニーズに合わせたカスタマイズ性
当社では"お客様一人ひとりのニーズに合わせたカスタマイズ"が可能です。
例えば「ご自宅で気軽に茶道の稽古をしたい方」や「ご友人を招いて本格的な茶会を開きたい方」など、
それぞれのお客様の目的に応じた茶室をご提案しています。
目的に対応した茶室設計、デザインをいたします。
3. 高品質な素材と美しいデザイン
近年 自然素材を積極的に取り入れた茶室建築が人気です。
当社では、高品質な素材を使用した美しいデザインの茶室を提供しています。
特に神代杉などの貴重な木材を使用した茶道具・茶室は、『品格と風格』を兼ね備えており、お客様より大変好評です。
4. 茶道体験・教育面の活動
茶道の普及活動にも力を入れています。
茶道教室や出張茶道講座を通じて、多くの方々へ茶道文化の魅力をお伝えしています。
一服の茶を通じ 皆様に日本の伝統文化に触れていただくと共に、"茶の心と奥深さ"を知って頂きたいと考えます。
また茶室建築に関する無料相談も行っており、初心者の方でも安心してご相談をいただけます。
5. 現代の生活に調和した茶室建築
リンクス・ホリは、現代の生活スタイルに調和した茶室を提案しています。
最近は都市部の限られたスペースに対応するため、コンパクトで機能的な茶室が増えています。
マンションの一室に設置可能な茶室ユニットや、収納スペースを考慮した設計など、
マンションや小さな住宅でも茶室を楽しむことができるようになっています。
生活の一部に溶け込んだ"実用性と美しさを兼ね備えた茶室"をご提案しています。
当社では「茶のある暮らし」を皆様へご提案し、日常生活に癒しと豊かさを生む お手伝いをいたします。
茶室建築や茶室のリフォーム等をお考えの方は、一度リンクス・ホリへご相談ください。
茶室のプロが丁寧にお客様のご希望をヒアリングの上、様々なアドバイスをいたします。
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堀政孝プロフィール
担当:茶室デザイン、監修、茶道教室、企業研修など
石州流野村派という武家茶道の流派の代表を努めている、弊社の代表です。
茶室設計のご依頼をいただきますと、まずは堀がお話を伺うことになります。
最近ではお茶室竣工後の使い方や、茶室開きのお茶会のご相談も多くいただいています。
使いやすい茶室、こだわりの造作など、茶室建築全般について
なんでもご相談ください。
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(管理者) 2024年12月27日 10:22
【竣工レポート】新しい、寺のパブリックスペース

昨年、二畳台目小間茶室や八畳茶室を造らせていただき、それからも茶会などでご縁が繋がっているお施主様です。
施工前の様子
境内の北東、霊園の隅に位置する建物で、行事の際にお餅つきで使われるほかは倉庫になっていた建物。






(サイト管理者) 2023年12月11日 11:10
東京都文京区に明るく開放的な茶室が完成いたしました!
埼玉県にありますリンクス・ホリでは、茶室設計から茶室建築までの
トータルサポートを全国対応しております。
本日のブログでは、昨年からお客様と打ち合わせを進めてきた
文京区の茶室リフォーム工事が完成し、先日無事お引き渡しをいたしましたので、
そちらの事例をご紹介させていただきます。
専門職の技が凝縮された茶室建築・施工
昨年までイタリア料理のテナントが入っており、床・壁・天井、油まみれの状態。
茶室にリフォームするにあたり、前テナントの油取りから始まって、
解体、柱の移動、塗装と、まずは準備工事から。少し手間取りましたが。
お引渡しの時、「ビフォーアフターが違いすぎるね!」と、お客様が仰ってましたが、
確かに納得です。
今回の施工チームのメインは数寄屋大工さん。
そして壁と床の左官は、土から選定する本格的左官職人さん。
大工は自社の工房で材を刻み、左官職人は土で丹念に材料を造りました。
そんな手間をかけた茶室は、とても品の良い仕上がりになりました。
それぞれ専門職の技が凝縮された茶室、施工に携わった皆様に感謝いたします。
そして、お客様にも大変喜んでいただけて良かったです。
携わった設計・施工チームの皆さん、ありがとうございました!









記:堀政孝
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堀政孝プロフィール
担当:茶室デザイン、監修、茶道教室、企業研修など
石州流野村派という武家茶道の流派の家元業をしている、弊社の代表です。
茶室設計のご依頼をいただきますと、まずは堀がお話を伺うことになります。
最近ではお茶室竣工後の使い方や、茶室開きのお茶会のご相談も多くいただいています。
使いやすい茶室、こだわりの造作など、茶室建築全般について
なんでもご相談ください。
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(管理者) 2023年10月18日 12:28
東京都国分寺市K様邸・マンション茶室の躙り口
東京近郊を中心に、本格的な茶道のプロが提案する茶室建築の専門企業
株式会社リンクス・ホリです。
2020年にマンション茶室リフォームをさせて頂いた東京都国分寺市のお客様にご依頼いただき、
今回新たに「床間」「取り外し式屋内にじり口」の製作をいたしました。
前回の茶室リフォーム工事では、マンションではなかなか難しい京間の
間取りに取り組みさせて頂き、四畳半本勝手切で壁床の茶室を造作しています。
そして今回はより本格的な茶事や稽古をされるための、収納を改装した床の間と、
茶事の際の席入にも対応できる躙り口の制作のご依頼でした。
躙り口
リビングと茶室を仕切る襖の一カ所を躙り口とする改装です。
「普段のお稽古で足の悪い方もあるため、通常の襖にも戻せるようにしたい」
というお客様のご要望があり、鴨居を取り外し可能な構造で造作しけんどん式の壁と、
脱着しやすいよう軽く、軽くというコンセプトのもと、木戸ではなく
太鼓襖のにじり戸といたしました。
けんどん壁も太鼓襖同様表具師さんによる和紙貼りです。
茶室側は腰貼風なイメージにて濃紺、リビング側は印象的な深い朱で空間を
引き締めています。
床の間 茶室収納
茶室を造る際に必ず問題となるのが、茶道具をいかに収納するかです。茶道関連書籍をお持ちでした。
それらのお品物を収納していたスペースの一角を床の間に改装するということで、
収納力を減らさない工夫が必須となります。

より本格的なお稽古が可能となった茶室で、お客さまにも大変喜んでいただきました。
ありがとうございました。
記:堀政孝
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堀政孝プロフィール
担当:茶室デザイン、監修、茶道教室、企業研修など
石州流野村派という武家茶道の流派の家元業をしている、弊社の代表です。
茶室設計のご依頼をいただきますと、まずは堀がお話を伺うことになります。
最近ではお茶室竣工後の使い方や、茶室開きのお茶会のご相談も多くいただいています。
使いやすい茶室、こだわりの造作など、茶室建築全般について
なんでもご相談ください。
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(管理者) 2023年10月 6日 14:22
夏のしつらえ
埼玉市を拠点に、茶道家元による専門的な視点での茶室建築の提案を得意としております、
株式会社リンクス・ホリ 代表の堀です。
2020年に竣工した神奈川県 川崎市S様邸八畳茶室の
施主様より、夏のしつらえのご依頼を頂きました。
円窓のある茶室に涼やかな簾戸
八畳間で点前座正面に脇床に円窓のある特徴のある茶室です。
その円窓の障子部分に、涼やかな簾戸を納めました。
簀戸の簾部分の素材は、萩を使用しております。
そして、縦の押さえには煤竹を、枠は柿渋の塗装をいたしました。
とても品の良い仕上がりで、簾から透けるお庭の緑がとても良く映えます。
季節を楽しむ茶室建築
暑い日本の夏を少しでも涼しく過ごせるよう、
我々日本人は昔から考えて工夫をしてきたのだと、先人たちの知恵と技に改めて敬意を表しました。
工夫で夏を涼しく過ごす。
現代にも通じる事と思っております。
お客様にも喜んで頂いて、良かったです。
ありがとうございました。
記:堀政孝
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堀政孝プロフィール
担当:茶室デザイン、監修、茶道教室、企業研修など
石州流野村派という武家茶道の流派の家元業をしている、弊社の代表です。
茶室設計のご依頼をいただきますと、まずは堀がお話を伺うことになります。
最近ではお茶室竣工後の使い方や、茶室開きのお茶会のご相談も多くいただいています。
使いやすい茶室、こだわりの造作など、茶室建築全般について
なんでもご相談ください。
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(管理者) 2023年9月 7日 22:02
【竣工レポート】調布市宝乗寺様の本格茶室リフォーム
こんにちは、茶室建築のリンクス・ホリです。東京・埼玉を中心に全国の茶室建築・リフォームのご対応いたします!
昨年秋に竣工しました、調布市の宗教法人 宝乗寺様の境内の小間茶室と露地をご紹介いたします◎
水屋を備えた二畳台目(次ノ間付)の茶室です。
【外観】
平成11年竣工の浄光坊、その右手部分の小間茶室に改装いたしました。
正面の杉片開き戸を入ると土間に繋がり、茶室廊下へと続きます。
茶室右手、八品堂の建物との間を進むと、茶室露地に繋がります。
お客さまにはまず庭師造作の建仁寺垣に囲われた蹲で俗世の塵を落としていただきます。
良い風情の植栽は改装前から同じ場所に植えられていた樹木。左手の灯篭や蹲以外の石のほとんどが境内に置かれていたものを移設しており、お寺の歴史を物語っています。
蹲から左手に向かうと茶室躙り口。
躙り戸・連子窓の方立は杉、連子は竹材を使用しました。
【改装前の外観】
婚礼などの際に隣の八品堂と繋げ使用できる和室でした。
【二畳台目茶室内部】
躙口をくぐると板間があり、右手に床の間、正面に点前座を臨みます。
小間茶室に対しては大振りの床の間は改装前の六畳和室のもので、宝乗寺という寺の歴史を受け継いだ茶室であることを示すものです。
床柱には杉絞り丸太、中柱にはコブシを使用しました。
客座天井は杉網代平天井、点前座天井は蒲芯落天井、壁は聚楽左官、壁留には錆丸太をあしらい、伝統的な侘びの小間茶室を構成しています。
さらに点前座側に回した白の腰貼りが清浄さも表すものです。
床の間側から躙り口、次ノ間(控えの間)を見る。
躙り口前の板間や次ノ間に繋がる襖上の欄の抜けにより、物理的にも視覚的にも広がりを与える構成になっています。
控えの間は太鼓張の給仕口、腰付障子の貴人口をそれぞれ備え、さまざまなお客様やおもてなしのシーンに対応できる茶室です。
間の襖を開放し、三畳台目席としても使用できるこの次ノ間は、古田織部が燕庵で採用した相伴席に由来するものです。
手前座から客座を見る。
天井材の違いや建具によって生み出されるリズムが、実際の広さよりも奥行を感じさせます。
小間に出炉ではありますが、空間に余裕を持たせている為窮屈にはなりません。
【茶室周辺間取り】
図面下部の茶室入口を入ると土間があり、下足を脱いで廊下へと上がることができます。
廊下床は桧の釿仕上。
土間、廊下、控えの間はシンプルな敷目天井を回し、茶室空間をより印象付ける演出となっています。
【水屋】
小間茶室の奥にはもともとたっぷりとしたお勝手がありました。
以前は婚礼や葬儀などに伴う宴会の際に使われていた場所で、たくさんの湯飲みやお皿をしまっていた収納棚があり、そちらを水屋に改装しております。
一間の大きな水屋は、お寺で受け継がれたたくさんのお道具ですぐにいっぱいになりました。
茶室廊下と浄光坊玄関との間の板戸。
右手は両開きの収納棚になっており、釜なども収納していただけます。
ーー
今回、本格的な小間茶室を作らせていただく貴重な機会をいただき、設計チームも改めて勉強させていただきました。
お稽古やお茶会でたくさんの方に使っていただき、長く愛される茶室になることを願います。
宝乗寺様、夏の暑い中工事を進めてくださった志田建築様と施工チームのみなさま、ありがとうございました!
ーーーー
記:ワタヌキ
ワタヌキプロフィール
担当:広報、雑務、茶と家プロジェクト
茶道歴15年、建築業界歴1年の新人です。
裏千家茶道専任講師、茶名宗望。
茶室建築業務サポート、茶と家プロジェクト担当。
(スタッフ) 2023年9月 1日 17:42
【賃貸OK】組立式の茶室リフォーム
こんにちは、いつでも茶室リフォームの無料相談を行っているリンクス・ホリです。
賃貸の集合住宅にお住まいのお茶人のみなさま、
「戸建でないと、持ち家でないと、茶室を持つのは難しい」
とお考えではないでしょうか?
文化財のお茶室のようにお庭に離れの茶室を建築することは、
東京近郊の住宅事情ではなかなかハードルの高いことかと存じます。
埼玉・東京・神奈川を中心に茶室リフォームを行ってきたリンクス・ホリでは、
壁や床を傷つけない、原状復帰可能な組立式茶室の施工ができます◎
港区のタワーマンションに施工した組立式茶室を例をご覧ください。
BEFORE

AFTER


こちらは洋室の入口正面に壁が出ている変形型のお部屋でしたので、奥の真四角の空間に四畳半茶室を造作し、入口側にはステップを仕込みました。
■POINT1:既存の壁や床を傷つけない施工方法

フローリングの上を合板で養生し、その上に炉壇分の高さを上げた床を施工していきます。

梁も自立しています。
■POINT2:デッドスペースを収納に
畳の寸法に合わせた際に生まれる余剰空間や、床下に収納スペースを設けることができます。
ちょっとした空間でも、増えていく茶道具の収納に重宝します◎

こちらは壁面に薄型の稼働棚を造作しました。
掛物や茶入れなどの大切な茶道具の収納に便利です。
■POINT3:床柱・各種約釘を備えた壁床

一般的な壁床は室内の壁の廻縁(天井と壁の間に回した木の縁)に軸釘を打つのみであったり、
軸釘の上に竹をあしらったのみのものがよく見られますが、
リンクス・ホリでは様々な床飾りに対応できるよう、床柱と幕板、花釘や中釘などを備えた壁床をご提案しております。
それぞれのご自宅に合った、使いやすい茶室の間取りをご提案させていただきます。
ご相談は無料ですので、ぜひ一度お問い合わせくださいませ◎
記:ワタヌキ
ワタヌキプロフィール
担当:広報、雑務、茶と家プロジェクト
茶道歴15年、建築業界歴1年の新人です。
裏千家茶道専任講師、茶名宗望。
茶室建築業務サポート、茶と家プロジェクト担当。
(サイト管理者) 2023年5月18日 17:25
【竣工レポート】足立区R様邸 使い育てる茶室
東京・埼玉を中心に茶室建築・茶室リフォームを行っているリンクス・ホリです。
足立区の戸建て住宅の洋室を八畳広間茶室にリフォームいたしました。
こちらの施主様は米国から来日され裏千家茶道学園に入学され、卒業後は日本の大学で教壇に立ちながら茶道の指導もされているという方。
貸茶室などでお稽古をされていましたが、ご自宅購入を期に、充分にお稽古ができるご自身の茶室を作りたい、というご依頼でした。
竣工した茶室
基本を押さえた品のいい八畳広間茶室です。
工事が年末年始に掛かるということで初釜にも間に合うようにという工期の都合と、ご予算のある中で、リンクス・ホリでは「優先順位を決め、段階的に造っていく」ことをご提案いたしました。
お客様とのお打合せを重ね、今回の工事で行うことになったのは以下の通りです。
・洋室→フローリングに炉を切り、畳を敷く
・床の間・収納の造作
・クローゼットを撤去し、室内に廊下動線を造る
・出入口の建具建て込み
一つ一つ丁寧な仕事と材料の積み重ねで、品のいい茶室に仕上がりました。
逆に、茶室を使いながら徐々に造作していくことになったのは以下の通りです。
・窓の障子→当面はロールスクリーンで対応
・土壁左官工事→左官風クロスで対応
・水屋造作→別室を水屋にすることをご希望でしたが、
大規模な水道工事が必要な建物構造だったため今回は保留。
・エアコン目隠し
初期コストや工期を抑えた茶室リフォームをご検討の方はぜひご参考にしてください。
その他、使いながら「こうしたい」といったご要望も出てくるかと思いますので、
その都度ご相談いただき育てていくことを愉しんでいただければ幸いです。
【茶室のビフォーアフター】
こちらはもともと少し珍しい10畳という広めの寝室が一階にある間取りで、
八畳広間+廊下を室内に造る計画といたしました。
寝室奥側に床の間を造作
入り口側はクローゼットを撤去し廊下を造作する予定に。
クローゼット内にあった柱は構造上残す必要があること、
既存の出入口と新規に造作する入り口の関係性についてお客様にご納得いただくため、
スケッチを描きイメージをお伝えしました。
クローゼット部分の工事後はこのように仕上がりました。
構造柱には化粧板を貼り、一見すると新品の無垢材に見えるように仕上げました。
既存のドアがあった部分(右)とクローゼットの有った部分に新設した開口部(左)
壁色に合わせた太鼓襖を一枚入れ、普段は右側に置き壁に馴染むようSにしています。
茶室側から廊下側を見た様子
吐き出し窓の外から見た様子
扁額を掛け、躙り口のように使っていただくこともできます。
障子から茶室を伺う
明るく品のいい空間が広がります。
【お客様の声】
他の茶室専門でない工務店様との相見積もりを取られ、弊社は費用の面では不利でしたが、
「大工さんや堀社長のプロフェッショナルな知識や技術、設計担当者のKさんの親身な対応でリンクス・ホリに頼んでよかったと思いました」と仰っていただきとても嬉しくおもいました。
竣工したお茶室でおもてなしいただきました。
お客様が茶室を愉しんでお使いいただいている様子を拝見できるのが何より嬉しいです。
R様、施工業者のみなさま、大変ありがとうございました!
記:ワタヌキ
ワタヌキプロフィール
担当:広報、雑務、茶と家プロジェクト
茶道歴15年、建築業界歴1年の新人です。
裏千家茶道専任講師、茶名宗望。
茶室建築業務サポート、茶と家プロジェクト担当。
(サイト管理者) 2023年4月24日 09:21
【竣工レポート・お客様の声】和と洋を繋ぐガラリのある茶室
東京・埼玉を中心に茶室建築・茶室リフォームを行っているリンクス・ホリです。
昨年末に竣工しました国立市のマンション茶室リフォームをご紹介します。
【茶室の間取り】
四畳半の茶室に1畳半の水屋廊下、客入口を備えた使いやすい機能的な茶室です。
【リビングとの繋がり】
天井の高いヨーロピアンテイストのリビングと、隣接する洋室との壁を取り払い、水屋を挟み茶室に繋がる動線を造作しました。
洋風のLDKと純和風の茶室の間を緩やかに区切るのはガラリ戸。
和洋を調和させたいとに施主様のご主人様が提案してくださいました。
空間がなじむだけでなく、適度な抜け感により広がりを感じる豊かな空間が生まれました。
・工事前の様子
【洋室から茶室へのリフォーム:ポイント】
今回の茶室リフォームの施工前、施工後の間取りは以下の通りです。
はじめは広いリビングダイニングの一画に組立式の茶室を造作することを検討されていたお客様ですが、せっかくの高い天井のリビング空間を分断してしまうのはどうなのだろう...と悩まれ、ご相談の結果、お隣の洋室をリビングとつなげて茶室を造作することになりました。
・BEFORE
・ AFTER
収納を含めて六畳弱の洋室を茶室にリフォームするにあたり、洋室内だけを使用する場合は
六畳茶室+壁床
四畳半茶室+床の間+収納
などの間取りが考えられますが、
お稽古を行っていくのに水屋をぜひ作りたい、ということで隣の寝室の収納を一部利用し、
四畳半茶室+床の間+水屋・廊下
という間取りに決定いたしました。
【水屋】
半間分の幅がある水屋。
給排水はありませんが、水屋瓶と引き出し式の銅板流しが備わっており、機能は充分です。
水屋と茶室の位置関係はこのようになっています。
【客用入口】
床の間右手側に造作した太鼓襖の出入口はお客様用の入口です。
既存の洋室の出入口を利用し、二重扉になっています。
廊下側から見た客用入口の様子。
二重扉の為、ヨーロッパ風の居住空間を損ないません。
【お客様の声】
K様、施工業者のみなさま、大変ありがとうございました!
記:ワタヌキ
ワタヌキプロフィール
担当:広報、雑務、茶と家プロジェクト
茶道歴15年、建築業界歴1年の新人です。
裏千家茶道専任講師、茶名宗望。
茶室建築業務サポート、茶と家プロジェクト担当。
(スタッフ) 2023年3月24日 15:39
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