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ブログ 2015年5月アーカイブ

ニューヨークでの茶会

平成27年1月1日、
一通のEメールがニューヨークから私宛に届きました。
メールの主は、NYにあるギャラリーの日本人オーナーからでした。

「3月にニューヨークのメトロポリタン美術館を中心に各ギャラリーで開催される、
 東洋美術の祭典アジア・ウィークというイベントで、茶会をやりたいのですが...。
 アメリカ人でも、気軽に参加できるように椅子とテーブル、立礼卓を使用して、
 お客様をもてなすことはできますか?」

私は仕事の中で、前年から、「現代の生活スタイルと伝統ありかた」を
テーマとした設計・デザインに取り組んでおり、それを茶の湯という切り口から
"現代の生活スタイルの中での茶の湯"が出来ないだろうかと
いろいろと思考を巡らせておりました。

現代の生活の中に茶を入れる。それを私は、"茶ノ湯Style"という形で定義しました。
フローリングを中心とした現代の生活空間に、テーブルで出来る茶を再現するということ。
つまり流儀にとらわれない、いつでも、誰もが、茶を楽しむ喫茶という考え方。
それには、生活空間に溶け込むようなデザインの立礼卓の存在が必要で、
それをベースとして日常の中で喫茶を実践する。立礼卓のデザインをしながら試行錯誤を繰り返しておりました。
多くの克服すべき課題もあったのですが、何とか試作品も完了し、多くの方の意見をお聞ききしたいと
思っていたところでした。

そして、そんな矢先のEメール。 ニューヨークで茶会...、突然の話で、しかも3月。時間が無い...
ずいぶんと迷いましたが、今回の茶会が終了しても、使用した立礼卓をニューヨークマンハッタンの
チェルシー地区にある、大西ギャラリー内に、釜などの茶道具や伝統工芸の作品と共に展示したいとの
要望がありましたので、次につながる話と思い、OKの返事を致しました。

今回の依頼の主である大西ななさんの大西ギャラリーは、マンハッタン島チェルシー地区にあり、
この地区の数あるギャラリーの中でも陶芸、金工、鋳金、書など多岐に渡る日本作家の美術品を紹介しており、
多くの人間国宝の作家作品も多数展示しております。
今回はニューヨーク・アジアウィークということで、マンハッタン5番街に面したセントラルパークの
東端に位置する世界最大級の美術館、メトロポリタン美術館近くのギャラリーを展示会場として、
そしてその2階を茶会会場として立礼の席を設営し、お客様をおもてなししました。

 

茶会会場近くのメトロポリタン美術館

 

今回の茶会で使用した立礼

茶会は、アジア・ウィーク開催期間(3月13日~21日)の内4日間行います。
席はギャラリーの2階の一角にスペースを作るので、お客様の人数は10名程で、1日4回行う計画です。
少人数の為、お客様との距離も近く密なコミュニケーションが生まれます。

そして、茶会。お客様の中には、日本人の方もいらっしゃってお茶をやっている方も来場されました。
しかしそこは、世界の大都市ニューヨークです。お客様の中には、なんと地元ニューヨーカーでありながら、
ご自宅の屋上に茶室と露地を持っている方も来場されました。多種多様がぴったりとはまります。
その懐の深さに只々驚くばかりでした。そしてその方とは、後日、日本で再開するという後日談があるのですが...。

Sugar&Cokeの国アメリカで、抹茶のビターテイストがどこまで受け入れられるのか。
飲んで頂けるのだろうか?正直、自信がありませんでしたし、不安が専攻していました。
しかし私に出来ることは、普段どおりの茶をやるだけなのです。

 

結果、お客様は私の点前をしっかりとご覧になり、何かを感じながら、ゆったりとした時間と共に、
抹茶を楽しんでおられるようでした。茶はほとんど残すことなく飲み、点前や所作そして茶道具に関しての質問も
たくさん出て、多いに盛り上がり、コミュニケーションのあるとても良い茶会が出来たと思っております。
もちろん今回の茶会でお手伝い頂いたNY在住の日本人スタッフの力無くしては、茶会の成功はありませんでした。

人の思いは国境を越え伝わっていくのだなあと感じ、
ニューヨークで茶会を開いて良かったと、あらためて感じた瞬間でした。

一昨年のインドネシアジャカルタに続き、海外での茶会は2回目ですが、それぞれ場所は違っても、
一碗に込めたその思いは、人種の壁を容易に超えていきました。

 

事前準備も十分に出来ない中、ほぼ、ぶっつけ本番の今回のニューヨークでの茶会でしたが、
終わってみれば、大変好評で、ギャラリーオーナーにも、喜んで頂き、「また、次の機会によろしく!」とのお話。

多くの出会い、多くの経験そして失敗。多くを学んだ今回のニューヨークでの茶会でした。
最後に、今回の茶会で、出発までの準備と各種手配など、様々な場面で協力いただきました皆様に
この場をお借りして御礼を申し上げたいと思います。

~ 茶道具組 ~
立礼卓 Hori・design
肩衝筒釜  堀 政晴 作
水指 李朝白磁壷
茶入 蔦 金輪寺
茶杓 煤竹
蓋置 萩焼 七宝透 田原陶兵衛
茶碗 金彩 他  今 千春 作
建水 曲げ
和光 小山園
菓子 NY源吉兆庵製

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